自転車に気を付けよう

自転車に気を付けよう

自動車保険を扱う中で、自転車との接触事故が増えてきています。

最近のエコブームもあり、街中では通勤・通学時や趣味として、自転車に乗る人が増えて
きたようです。しかし、狭い路地から自転車が急に飛び出してくるなど、危ない場面にヒヤリとした経験がある方もいるのではないでしょうか。

暑い夏は、自転車を避けていた人たちも自転車に乗る機会が増えてくると思われます。数が増えるということは、危険が増えるということです。今一度、自転車に気を付ける気持ちを持ってください。

データによると、自転車と車両(自動車や二輪車など)による交通事故の死傷者数は、「出会い頭」での事故が最も多く約半数を占めています。次に「右折時」、「左折時」とつづき、道が交差する場所での重大事故は合わせて約8割となり、非常に多いことがわかります。
ところが、致死率に着目すると「出会い頭」での致死率は約200人に1人であるのに比べ、「追突(進行中)」が約20人に1人と、約10倍も致死率が高くなっており、危険であることがわかります。

一方、自転車に追突した車両のうち四輪車(自動車やトラックなど)に絞って、追突する直前に出していたと推測される速度を算出すると、40km/hを超える四輪車が約3割を占めるというデータがあります。四輪車のドライバーが危険を感じて減速する余裕もなく、重大事が起きているというケースが少なからずあると考えられます。

自転車は運転する技能があれば、車道を走行できる”車両”です。しかし、自転車を運転する人に正しい交通の知識やマナーがなければ、事故が起きる危険性があります。
平成23年中に起きた自転車の事故による死傷者数(警察庁データ)のうち、自転車側が法令違反を起こした割合は約6割です。また、年齢層別にみると、15歳以下の子どもが法令違反を起こしている割合は7割以上を占めており、他の年齢層に比べて自転車の危険な運転が多いことがわかります。

自転車は、買い物などの日常的な利用や、通勤・通学などで駅や学校への移動手段として、通り慣れた道で多く使用されています。自動車は次のことに注意して走行しましょう。

★信号のある交差点では・・・

信号のある交差点で右左折する場合、自転車が安全確認をせずに交差点に飛び出してくる危険性があります。自転車を巻き込まないように注意しましょう。

★信号のない交差点では・・・

交差する道から自転車が飛び出してきて、衝突する危険性があります。左右から自転車が飛び出してくる可能性も考え、十分に速度を落とし安全を確認してから通行しましょう。以前は、街中では、自転車もあまりスピードを出していませんでしたが、今は、性能が良くなったこともあり、かなりのスピードで信号の無い交差点に入ってくることも増えてきています。

★自車の前に自転車を見かけたら・・・

路上駐車している車を避けようと、安全確認をせずに自転車が車道にせり出してきたときに、追突する危険性があります。減速して十分な間隔をとり、場合によっては停止し、先に自転車を通行させましょう。また、右左折の際には、事前に曲がる方向に車を寄せて自転車に明確な意思表示をすると良いと思います。

また、自車がハイブリッド車や電気自動車で、自転車の背後を走行していると、走行音が静かであるために車の存在に気づかれないことがありますので、配慮しましょう。

自転車の運転マナーの向上も必要ですが、自動車と自転車の事故が起きた時に、自転車にすべて過失があると認められるケースは、ほとんどありません。自分を守るためにも自転車が避けるだろうではなく、気が付いていないかもしれないという気持ちで運転していただきたく思います。

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